永遠の甘味・彩の葉ストーリーダイジェスト


いきなりオチから始まる先輩後輩第三期創作のダイジェスト

(動画解説纏め)

先輩サイド・手を繋ぐ君へ

【先輩日記】(2023~2024)

・寝て起きたらアヤメがいたからデイリーに誘った。告白されたけど断った。

・3日くらい考えて、アヤメに付き合おうって言ったら怒られた。
「チキンスープのせいだからそれ!!!作り直せ!!!」っていつになく地が出てた。
もしアヤメがOKしてくれたら、弁護士と税理士呼んで、アヤメに遺産相続手続して
しくうぼうげつに自慢したい。

・凄い考えて話したつもりだったんだけど、まだ警戒されてる。
一緒に寝るのむりだったらお風呂でいいよって言ったのが悪かったかなあ。

・え?なんで?って聞かれたんだけど、好きな人とはそういうことしていいんじゃないの?
今迄仲良くなると、友達じゃなくて、そっち求めになる人が多すぎたし、エモがどんどん
きもくなっていくし、全然抱っこから降ろしてくれないし、付き合うの疲れた。
やるんだったら、アヤメがいいと思って、頑張って話したつもりだけど伝わってない。

・誰だって聞かれたから、数だけ数えてみたんだけど、ホームで3人、フレンドで4~5人
見知らぬ人が多分10人以上、親密はそれが原因で、3人以上変えていたから
「そんなの知らないよ。今ここにいるの、アヤメと私だけだよ」って答えたら、
頭が痛いって言ってた。

・最後の親密組んだ女の子が、少女の殻を被ったエロガキで、ほんと気持ち悪かった。
何かつけて「初めてをもらった」みたいなキモイこと言ってくる。
それが厭で、手つなぎはそいつと会う前に、アヤメとやった。
アヤメに初めての手つなぎ権あげた。そのことはアヤメには言ってない。

・アヤメがすっごい遠慮がちに飛翔抱きしてくれた時、あ~楽だな~って思ったし、
親密とかもう、アヤメでいいんじゃないかなって思い出してた。でもその頃には疲れてて
眠くて、起きたら、昔なじみの人とはほぼ切れていたから、速攻親密リセットして、
アヤメと師弟組んだ。大親友もビジネスでお願いするつもりでいた。

・でもアヤメに告白されたから、じっくり考えて、アヤメならいいやって思った。
マシュルン好きだし、矯正されてて今は使えないらしいけど、左利きなとこも一緒だし、
何より一緒にいて安心できるから、いいなーって思った。

・私は情動がものすごく薄いところがあるので、
一旦スイッチが切れると寝るとか寝ないとかどうでもよくなってしまう。
アヤメも絶対、ベッドは分けてたし、誘っても逃げるし、そういうの嫌いなら
無理強いしちゃだめだな~って思った。一緒に景色見てくれていたらいいよお。

・だから、すっごいいい笑顔で「んなわけあるか」って放り投げられた時、
何言ってんだろって思って、顔見たらちょっと思い詰めてるから、
五秒くらいかかって察した。いいよぉってゆったら、顔覆っててかわいかった。

・ぶっちゃけ何をするかよくわかっていなかったので、
なんでそれするん?って聞いたらアヤメが一瞬固まってた。
私の場合は、ただ好きな人に触ってみたいだけなんだけど、
あ、なるほど???みたいな感じだった。これ、他の人だったら絶対無理だわ。

・後で聞いたら、相当遠慮してくれていたらしくて、いいやつだなあって思った。
ただ、私も触ってみたくてちょっかいだしたら、相当怒られたので、なんか悲しくなって
気づいたら襤褸泣きしてた。ぼやぼやする視界の向こうでアヤメが、ぎょっとしてた。
なんでか、アヤメは人に触られると、攻撃されてると感じるみたいで、自分でも理由は
わからないっていいながら、謝ってきた。なんか最後は、2人で泣いてた。

・アヤメがたまに話す実家の話がどうも気になる。けどその前に、
高校の時から付き合っていられたらな~って話をしていて思い出してん。
うち、行ったり来たりできるん。よく迷子になると不思議な場所いってた。
アヤメと行ってみようかなって思った。目的は、キス。
ファーストキスは、うちに片想いしてた女の子にやられたから、
高校でアヤメと既成事実作ろうって思った。なんでも、初めてはアヤメの方がいい。

・高校時代に遊びに行くのハマって、ちょくちょくアヤメと行き来してたら、
元の自分たちは、身に覚えのないことが続いていて、揉めてるらしい話が届いた。
あ、どうしよう。お姉ちゃんに思い切って
「ねえ、うちとアヤメ、付き合ってるかわかる?」って聞いたら「知るか!!!」って
言われた。それ以来、あんまり行くのやめようって話になったんだけど、
なぜか戻ったら、うちら高校から付き合ってることになってたんよね。
元の2人で、そういう流れになったんやろか。そういえば告白されたわ。

・アヤメはもう一人立ちしてるし、歳の割にはしっかりしてて頭もいいけど
話聞いてるとやっぱり、実家が何かしらの影落としてるよなってのはわかってた。
小さいころから一緒にいたらなんかちがってたかな?って言ったら、少し黙って
「大丈夫です」って話してた。手を繋いだら、嫌がらなかったからそのまま寝た。

・夢を見た。そうそう、アヤメの顔が見たくて。見たけどなんて表現したらええか
ちょっとわかんなかった。彫刻刀で掘った人の顔みたいな。整ってる。
って言いたかったけど、うち、子供の時は、今よりもっと言葉が巧くなかった。

・おかんがアヤメの先生やるのやて。当時、お姉ちゃんが、うちが道に迷うと
すぐねちねち言ってくるから嫌い、って話をしたら、
アヤメが、私と師弟組みましょうってゆった。アヤメの弟子は無理だって言ったら
「センパイが師匠でいいですよ、道に迷ったらパテに呼ぶためですから」
って答えてて、頭いいなあって思った。アヤメの家に行ったら、うちが忘れた花を
活けていて、なんかすごいなって思った。

・夏休みが終わって、アヤメが元の街帰るって。師弟そのままでいいとかいうから
もしいいお師匠さん見つかったら切っていいよって言った途端に、アヤメが泣いちゃって
でもほらうち、センパイやから、笑ってバイバイして、アヤメ行ってから大泣きしてた。

・また道に迷って、花畑の先から抜けられなくなった。同じとこぐるぐるしてたら飽きて
花を摘むことにした。もうアヤメいないんだな~って思ったらまたちょっと泣けてきて、
お姉ちゃんがくれた鯛焼きも喉を通りそうになくて、地面や花にぽたぽた落ちる涙をみてた。
そしたら聞き覚えのある足音と、匂いがして、振り返るのちょっと怖かった。
誰もいなかったら、きっともっと泣く。

前にアヤメに犬みたいって言われたけど
うち目が悪いんで、そういうので人の事覚えてる。

誰もいなかったらどうしようって思ったけど、ちゃんといた。
やっぱり帰るのやめましたって話してた。目が乾くまでちょっと振り向けなかった。

・空のゲートからくる青星の人たちを視れたら
幸運あがるって噂があって、絶ドロしないかなって。
観に行ったら、原住民しか移動してこなくてガッカリした。
その中の2人が、「シンヤんちの子か?」とか「アヤメさんの事実婚相手?」とか
いうので少し驚いた。よくみたら、少女化したアヤメのおとんとおかんやった。
子どもってどやってつくるん?ってきいたら、最初きょどってたけど、教えてくれた。
このゲートで「出でよ我が子」っていえばええんやて。へー。

・帰ってその話をしたら、それより前からアヤメが固まってた。
「先輩、私、左手使えるようになってる」って何言ってんやろ?
昔から左利きやんって言ったら、蒼ざめてた。「私たち、付き合ったの何時ですか?」って
また変な事聞くから、子どもんときやんって答えたら、言葉を失ってた。
おとんとおかんが、子供になってびっくりするのはわかるけど、驚きすぎなんちゃうん?

・アヤメが実家に確認取った後で、頭が痛いって言いだして、いつもの事やから
お薬出してあげようしたら、そのまま倒れた。近くにいたから抱き留められてよかった。

・熱があったからお水と薬置きに行く序に、木の葉にことづけしてお姉ちゃんちに行かせた。
うつってもあかんし、せやけどなんで熱でたんやろ?朝まで元気やったで?
手で熱はかって離れようとしたら、アヤメが手を掴んで離してくれない。
「嫌です。行かないでください」って言う。
いつものアヤメらしくなくて、熱って怖いなって。

・熱がちょっと落ち着いてから、アヤメが起き上がって、じーっとこっちを見ていた。
「先輩」「なんやろ」「見てほしいものがあります」アヤメが、奥の箪笥から小さなノートを
持ってきた。寝台の近くのランプをつけて、2人でノートに目を通した。
「これ、私が目が醒めている時に書いていた日記なんです」

・アヤメの言ってることは、理路整然としていたけれど、俄かには信じがたくて。
でも、このアヤメがいつものアヤメと違うのはよくわかる。違う世界から別なうちと
遊びに来てたんやけど、うちだけいなくなってしもうたんて。確かにうちならやりそうやわ。

・「じゃあうちらは最初の街から辿っていくと」「第四世代です」
で、今話してるアヤメが初代なんやって。初代のうちどんななん?って聞いたら、
「綺麗に壊れてるけど優しい人です」ってゆってた。どんな奴なん???

・熱が出てる時のアヤメは誰なのかはまあ、置いといて
アヤメはアヤメでしかないもんなって最初は思ってた。
でも、話してると全然違ってて、頭がバグりそう。うちの知ってるアヤメは
嫌なことはしないし、クールな感じがすごいんだけど、今のアヤメは、冗談とかいうし
笑い方がまず違ってて、いたずらっ子みたいな笑い方する。
じゃんけんも、うちのアヤメよりも強いし、あれ、表情見てやるのやて。
何よりも驚いたのは、成人までおとんと暮らしてたって。強すぎんか。
うちの知ってるアヤメってあれよ。子供の時から、オトンの事嫌いで、未だに距離置いてる。
(あとで熱が下がったアヤメに聞かせたら、蒼ざめてた)

・このよくわからないアヤメとの交流で一番持ってかれたのは、着替える時、普通にうちの前で
服脱いでて、本人も「あれ?」って言ってた。アヤメ、絶対誰の前でも、服全部脱がんのよ。
高校の時もシャワールームにわざわざ水着つけて入ってた。
それが脱いでるから、お盆落としたよネ。
そしたらアヤメが、「ああ、もう私、長くないなあ」ってため息ついて、「先輩に会いたい」
って落ち込んでた。どゆことなんって聞いたら、一人じゃ元の家戻れないし
できなかったことが、できるようになってるのはおかしいとしか言わない。
そしたら急に笑顔で、野球拳しようって言うから、熱あったらダメやんって止めたけど
結局やることになって、うちが晒三枚重ねてたらブーブー言われた。引き分けた。
「うちのアヤメともやったことないのに、アヤメに悪いなあ」って言ったら
「なかったことにしましょw」ってケロっと言ってから、軽くキスしてきた。
あ、すいませんとか言うてたけど、これ、浮気になるんやろか?

・その後、下がっていた熱がまた上がってしまって、何度か動こうとして倒れた。
その時に確認したら、一瞬体が死亡してて蘇生を繰り返してて、それがめっちゃ怖かった。
このアヤメが消えるのもいやだけど、うちのアヤメはどうなるんやろ?無事やろか?

・最後の日、朝焼け見ながら「先輩に会いたい」って泣いてて、さらに抉られた。
きっと帰れるよお。うちなら玄関に灯つけて待ってるよ。そうですね、一人で目指してみます。
センパイ、違う人でも、大好きです、愛してます。うちも好きよ、また顔見せてよ、なんてね。
それが話した最後やった。お姉ちゃんが看病交代しにきて、アヤメはベッドで木の葉と何か話してた。

・寝て起きたら、アヤメはいつも通りだった。安心したけど、二度とアヤメ看取るのは
ごめんやなって。ノートみたら、あんなに書いてあった文章も見当たらないし。
したら後ろからアヤメが、人のノート見ちゃダメじゃないですかって。
矢鱈と機嫌悪いアヤメも嫌やし、覚悟決めて言うことにした。
別れよっか、うちら。あの時のアヤメの顔ったらなかった。
(完)


★今迄の創作の流れを語るアヤメ日記(2023~2024) ※PG12

・某月某日、先輩が起きない。ホームの畑手伝いで毎日顔を出してみたけど、起きない。
こんな時に限ってずっと下着姿で寝てるし、番をしていたけど飽きたので服着せといた。

・毎日椅子に座ってベッドの先輩を眺めてる。暇。
そうこうしたら、ちょっと目を離した隙に先輩が消えていた。翌日ホームも消えた。

・毎日灰色。何していたかちょっと覚えてない。私も眠くなってきた。
広場で、ホームに戻って寝るか考えていたら、ログイン通知が届いて心臓とまるかと思った。

・現在地を聞いたら先輩のホームが復活してて、ベッドの上に寝間着姿の先輩がいた。
私の顔を見たら、不機嫌そうな顔になって、泣き出した。起きたくなかったって。
なんで起こしたんだってなじられるけど、そんな覚えはないからきょどった。

・起きてからの先輩、ずっとぼーっとしてる。
一緒に花火観に行こうって言われたからついていったら、急に手を繋がれてびっくりした。
心臓止まるかと思った。でもそこで聞いた話は最悪だった。
「私また寝るから、アヤメが結束プールに経験値貯めといてよ」
ふざけんな。でも、言わなかった。

・久しぶりに一緒にデイリーに行った。
先輩が私の髪を結う時間がなくて、先輩からもらった服を着ていった。
また眠いとか言ってたの聞いたら、うっかり告白してた。
センパイとはマシュルンの話して終わった。やっぱりダメか。

・先輩の家に呼び出された。また一緒に住もうだって。
ちょっと今の私じゃ無理だと思う。
センパイ戻ってきてから、ずっとざわざわしっぱなし。
一緒にいるなんて耐えられない。
断ろうとしたら、ベッドの上で胡坐かいてた先輩に、
付き合ってみたいから今から試そうって言われる。
方向性が一緒すぎて無理だと思った。


あと、順序が逆すぎて、先輩やっぱりアホだなって思った。色んな意味で無理。無理。
先輩がなんで寝ちゃったのかの話のあたりで、吐き気がするくらいの頭痛がした。

頭が痛くて、しばらく気を失ってたみたい。
起きたら先輩は下の階でチキンスープ作ってた。
半年前のチキンスープなんて食べてるから
きっと先輩の頭が沸いたんだと思う。そう思いたい。

・なんで付き合うことになったのかちょっとよく覚えてない。
先輩がよく部屋に連れ込もうとするから、逃げるのが上手になった。
あ、先輩がだいぶ元気になってきてから姫だきしたら、今度は先輩が逃げたんだった。
この人、周りの人にあわせすぎてたんだろうなと思う。降りる練習に付き合った。

・先輩が「だってアヤメをおいてきたから起きた」っていう。
だったら、もっと早く起きてくださいよ。

・あれだけ一時期は誘って来たのに、先輩がまた外で雪を眺めるひとり遊びをやりだした。
此方としては過ごしやすくていいけど、拍子抜けするくらい自分の言ったことを忘れてる。
先輩が風邪ひくといけないので姫だきして部屋に連れて行ったら、
にこにこ外を眺めながら、

「このままずっと姫だきしてもらって一生雪眺めてるのもいいねえ」とか言い出した。
ふざけんな。思わず先輩を、桜ベッドに放り投げた。

跳ねたのが面白かったのか、もっかいやってって言われたけど、ふざけんな。

・初めて人を抱いた。
姫抱きだけの人生なんて厭ですって正直に伝えたら、しばらくポカンとしてから、いいよォって言われた。
しかもちょっと、思ってたのと違ってた。もっと慣れてる人だと思っていた。
よくそんなていで、試そうとか言えたもんだなって、
その時は考えている暇もなかったし、私が貰ったものの大きさに後で気づいたりした。
嗚呼、この人の事、
ほんと好きだ。

・先輩と喧嘩した。そこで漸く自分の欠点に気づく。二人で泣きながら謝り合った。

・しばらく一緒にすごしていたら、先輩の言葉が高校時代の訛りに戻っていた。
あの時から好きだったから、当時告白してたらどうなってたんだろうって話を先輩とした。
そしたら先輩が部屋の出口に立って、手招きした。
手を繋いで外に出たら高校時代に戻ってた。

そういえば先輩は、よく迷子になる人だったけど、目が悪いせいかと思ってた。違ってた。

・高校時代の自分にログインできるのは、せいぜい30分から一時間そこら。
あ~こんなことあったなって思い出しながら、いつも通りの自分たちで先輩と遊んでた。
ここで告白しておけばってタイミングで、告白できたし、高校時代の先輩とキスもした。
高校時代のお姉さんとはなのさんにも会ったけど、やたら忙しいって話してて、
こっちに帰ってきたときも、同じようなこと話してた。あの時なんで告白できたのか不思議。
帰ってきたら、父のことが余り気にならなくなった。

・久しぶりに母から連絡が来た。家での母はずっと敬語か丁寧語で、父の傍で控えている。
母の昔友達の話だと、全然そんな人じゃなかったらしい。まあ、どうでもいいけど。
そんな話をしていたら、先輩が「もっと子供の時に出会いたかったね」って話していた。
なぜか先輩の顔を見ていたら泣けてきて、大丈夫です、とだけ答えて寝た。

・走馬灯みたいな夢を見た。何度もループしていた。
夏休みに親の紹介で先輩と会う。
先輩のお母さんが、裁定のスキル射程を教えてくれる、
近接の先輩が羨ましい、先輩の優しい両親が羨ましい、
ああ、うちはおかしいんだって気づく。

そのシーンをループしてたら、
センパイにトマトをあげる場面で、先輩が花を忘れていってたから活けた。
萎れてたのに活きた。

夏休みが終わって先輩とお別れ。私が泣いても先輩は笑ってて、
そんなもんかって少し落胆した。

家に戻る、また高校まで先輩に会えない。
わかってるけど、夢の中の私は日常を生きている。

突然、夢の中で目が醒めた。夢の中で先輩の夢を見た。
私と別れた後、花畑で泣いてた。

先輩のお姉さんが来て、先輩の手を引っ張ったけど、
そのまま棒立ちでしばらく泣いていた。
戻らなきゃ。

・夢の中で、帰宅する数日前に母に電話していた。
「わかりました、対処します」とだけ返事が返ってきた。

・目が覚めたら、先輩がまじまじ私の顔を覗き込んでいて、
「そういや、アヤメのおとんとおかん、仲直りできたん?」って聞いてきた。
父にいつも従っている母が父と喧嘩? 母に確認しようとしてスマホを視たら
連絡先の母の苗字が旧姓に戻っていた。
あ、そっか、子供の時に母の姓を選んで父と別居したんだった。

#ここから世界線分岐

・先輩と海の近くの家に住んでいて、そこで双子の男の子が生まれた。
うちの子は木の葉さんのはず?

2人とも同性なのに、先輩が母で、双子が私の遺伝子持ってる。
ていうよくわからない夢だった。

青星から来る人をみてくるって出かけた先輩が
、ゲートからアヤメのおとんとおかんが出てきて
2人とも子供だったとか意味わかんないこと言ってた。
電話したら、2人で裁定に転職してた。オイ。

それから何故か数日熱が出て、
起きたら先輩に別れようって言われた。オイ。

・何度聞いても先輩が理由を話してくれないから、
木の葉さんのスケッチブックとクレヨンを手渡したら、絵で描いてくれた。

分岐する世界線の話だった。
最初の街→高校時代→子供時代って世界が分岐していく。
私が熱を出してる間、最初の街の私に会ったって言ってた。

海の近くの家に戻れているといいけど。そう言って先輩は、なんか疲れた顔してた。
嫌な予感がした。

・先輩が隠れて観ていた私の雑記帳を持ってきた。
案の定、鍵を掛けて於いた箱の蓋も空いている。
ここには、家計簿的なメモしか残していなかったはずだけど。
嫌な予感を抑えながら、暖色系の電灯のスイッチをオンにした。
昔買ってもらった、視えないインク。
特定の光線の下で書いた覚えのないメモが浮かび上がってきた。

・苦々しい気持ちになりながら、メモ帳を閉じた。
最初の街のと名乗る私からのメッセージが数ページにわたって書き記されていた。
最初の街の先輩と私は全然違う人生を送っていた。

世界が分岐して統合されるたびに
2人はそれぞれの素体の中で目覚めては語り合っていた。

ある時、最初の街の先輩が
急にいなくなった。これで二度目だと書いてある。

最初の街の私が言うには
彼女の先輩は、私が知っている先輩以上に魔性の者だったし、強かった。
こんな人の相手をずっとしていたら、そりゃあ強くもなるだろうけれど
納得いかない。私が寝込んでいる間に、
だいぶ私の先輩を盗っていった気がする。

・帰ってきた先輩を捕まえて裏庭まで連れて行ったら、急に泣き出すから困った。
「だってもう、しんどい」
今なら別れようって言いだした先輩の気持ちもわかるけれど。
この人、もう一人の私が逝くところを見たんだ。ロスなんだ。
でもそのあとでちょっと楽しい気持ちになった。
なんだ、私がしぬくらいで泣いてくれるんだって思ったらちょっと嬉しかった。

・メモ帳を焼こうとしたら、木の葉さんが落書きに使いたいとかであげた。
沢山の落書きで、視えない文字を埋め尽くしてくれるだろうから。

そういえば…
ページの最後の方に、最初の街の私ではないメッセージが書かれていたのを思い出す

「こんにちは、アヤメお姉さん。木の葉は、中学生になりました。
お姉さんたちの別の街の双子君たちも元気ですよ!
今日は、最初の街のお姉さんの欠片を
集めに来たんだけど、もう消えそう。
ちゃんとハノお姉さんに届けられるか
不安ですが頑張ります」

私の欠片という言葉が引っ掛かった。

・熱を出している時、真っ暗な桜月夜の中にいて、
知らない服を着た私が、点々と立っていた。

何故かのその時は音も聞こえなくて…、私はすたすた歩いて、
顔を覆って俯いている私に鎌を投げた。

顔を覆った私が避けて、それを追いかけてまた鎖を投げる。
やっと仕留めたと思った時、
もう一人の私の手が顔から外れた。驚いた。彼女は笑っていた。

・木の葉さんの部屋から先輩の素っ頓狂な声が聞こえたから、
足音を消して様子を見に行った。

後ろからのぞき込むと、案の定、ランプの下で例のノートを見ている。
そのノート、私も視えないインクで走り書きしたんですよね。先輩って。
だから見ちゃダメだっていったじゃないですか…。

木の葉さんが寝ていたので、後ろから左手で口をふさいで台所に先輩を引っ張っていったら
先輩がくすくす笑ってた。そのままキスした。

最初の街の私の事は正直好きではないけれど、春の嵐も乙なものだなって思う。
なんでか私も先輩も苦手なことがなくなっていた。

そういえば私と先輩は、利き手が一緒だなと思いながら左手で
シンクのコップが落ちないように端に避けた。

#初代

・海の見える街では、毎日先輩がシュガークッキーを焼いてくれるし
双子は何故か私を母様と呼ぶし、元のおうちに戻った木の葉さんも
かなりの頻度で遊びに来てくれる。

平和な日々ってこういうものかなって思いながら、
焼き立てのクッキーを摘まんだら
遠くから先輩に注意された。

何度も過去や未来が変わって、独立分離してしまった世界の自分たちの中に
先輩と相談して、私たちの一部分を置いてきた。きっと新しい世界の私たちが
過去を浄化してくれるだろうと思って。

木の葉さんが集めてきてくれた私の欠片は、結局戻らずじまいだった。
空渡りの途中に、消えたと思っていた先輩の欠片に奪われたそうだ。
「欠片は欠片同士ってことでさあ」
センパイらしいなって思ったので深追いはしないことにしてる。

そういえば、置いてきた欠片の私が、やたら先輩のクッキーの話をしていたそう。
そうそう、このクッキーが食べたかったんですよ。
私は嘯いた。
(永遠の甘味・完)



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